「ライン河畔」
6F(41p×31) Next Before
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1969年の夏、祖父は57歳で初めて海外スケッチ旅行(本当は26日間でヨーロッパ六ヶ国を廻る、
超ハード・スケジュールな欧州教育研修旅行)に出かけています。
定年後そのスケッチを元に制作されたドイツ リューデスハイムのライン川河畔。
赤い花が無数に咲き乱れ、古城を望む川のほとりのベンチに腰掛ける女 とまるで絵葉書のようなヨーロッパの風景。
他人の個展なんかに行くとつい見逃してしまいそうな小作です。
ライン川はスイスのヨーゼルからドイツをまたいでオランダ ロッテルダムで大西洋に注ぐ全長1355kmのドイツの父なる川。
遊覧船での川下りと、流域で生産されるドイツワインが世界的に有名だそうです。
また祖父がトイレ休憩で立ち寄ったこのリューデスハイムという街は、フランクフルトから約一時間の人口1万人の小さな町。
絵にもあるように流域にはいくつも古城が残っていて、
リューデスハイムは数あるライン河クルーズの中でも一番の人気を誇るロマンティックコースのスタート地点なんだそうです。
なお祖父はこの正味24日間のスケッチ旅行で大量のスケッチ(104枚)を描いています。
今のご時世だと多少どうかと思われます(研修旅行と言っても一応自腹です)が、
初めての海外旅行に賭ける意気込みが感じられます。
以下、故高島 常雄さんに頂いた推薦の一文です。
山崎美幸氏がヨーロッパ旅行から帰られた時スケッチを見せて頂きました。
あまり長くもない旅行でよくこれだけ沢山の作品が出来たもんだと驚嘆する 〜 これらのスケッチから制作された佳作が期待されます。